長屋門修復始まる。

濱田庄司の残したバーナード・リーチとの友情の証の長屋門の修復が始まった。先ずは土台が傷んでいるので土台の修復からだという。長屋門全体をジャッキアップする為に土壁を剥がし(ジャッキアップをすると土壁も壊れるので)壁土を丁寧に剥がし土は再利用するために運び出されている。リーチと濱田が仕事場にしていた部屋から壁土やその他のものを運び出している。道を挟んだ濱田邸の「茅場」の一部には作業小屋が出来ておりそこでは今までに集めた茅を束ねて同じ大きさに揃える作業が行われている。作業をしている職人さんは未だ若い女性だった。手際よく素手で茅を束ねて縛って「押切」という道具で同じ長さに整える作業だ。これは結構時間がかかり気長な仕事。しかも素手で茅を扱うとは。職人さんがいうには事も無げに「大丈夫なんですよ!手袋してする職人もいますが、師匠が素手でするので」と笑顔で答えてくれた。茅は珪酸分(プラントオパールともいわれる)が多く屋根材としては良いのだが素手で葉を触ると切れる事がある。陶芸家は粘土を何時も扱うので茅葺職人とは反対に手の皮が薄くなり熱いものが素手で持てなくなると話すと「なんだか逆ですね!最近熱いものも大丈夫になった様な気がする」と屈託なく答えてくれた。

修復が始まった長屋門の表と裏。腰板が剥がされ土壁があらわになった。

内部も片付けられ始め外壁の漆喰も取り除かれ木舞もあらわになった長屋門

壁土も丁寧に運ばれていく。

一人黙々と働く若い女性の茅葺職人さん。

「押切」と「押切」で揃えられた茅の束。土台と土壁の修復を待ってこの束が屋根に。

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